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震災5年を経過して 復旧・復興の歩みを振り返る

2016年3月11日


 平成23年3月11日の東日本大震災から5年を経過しようとしております。その間に様々なことがありました。復旧はほぼ終わり、復興に進む中で考えることも多々ありましたので、この投稿を通じて大震災の復旧・復興のあゆみを振り返ってみます。

 あの大震災が「あと2時間遅れて発生していたらどうなっていたのだろう・・」、当時を思い出すたびに肝を冷やします。あの大震災からちょうど5年を経過するに至りましたが、港湾工事に携わる者からの様子を描写いたします。

 震災当日のその瞬間ですが、かなりの揺れに二段重ねロッカーがけたたましく倒れ、驚いて外に飛び出てみると、事務所前の駐車場に地割れがあり20~30cmの段差ができました。とてもこの世のものとは思えない風景が広がったのを、やはり昨日の事のように思い出します。携帯でのネット閲覧はすでに繋がらず、テレビを付けてみて、その大惨事に本当に恐ろしくなりました。

事務所にいた数名と共に、すかさず車で避難行動に入りましたが、道路は液状化で走れないほどで、車線を関係なく走らないといけないような状況でした。

東日本大震災時の小名浜港の様子

 当社の大きな財産である船舶ですが、あと2時間も地震発生が遅れていれば、船のエンジンを止めていたことでしょう。そうすると、出航も遅れて、当社船舶も座礁、ひどければ陸地に上がってしまったのではないか、より大惨事になったのではないかと冷や冷やしました。

 船もアンカーを揚げて沖に出るのに一苦労し、ようやく沖に行ける航路に至るも、全速力で進んでも進めないような状況でした。その次は恐ろしい引き波であり、引き波の強さにあっては舵が効かず、もう防波堤にぶつかると思いきや、防波堤からの反射の波でなんとか衝突を避けることができ、沖に抜けることができました。それこそ間一髪で抜けられた、映画のようなシーンだったという感覚でした。

 船舶は沖に行くとが出来ましたが、その代償として、当社関係者の車26台が波に持って行かれ、使い物にならなくなったのです。船は翌日午後まで沖に停泊し、そして戻ってきました。後で聞くと、とある船は福島第一原発近くまで流れ座礁した船もあったそうです。あの震災のあまりにも常識を破った大きさを感じさせられました。

 翌日状況を確認すると、海近くの道路は、車や抑え用のタイヤなどが散乱し、コンテナ、仮置きハウス残骸なども散乱し、本当に戦場のような状態でした。震災前の港湾工事の状況では、いわき東港は計画通りに整備されておりましたが、その我々が施工した港が、姿を変えてしまってズタズタになっていた実情は本当に切なく、その乱れ、壊れ、散乱した様子に心が痛み仕方がありませんでした。そして大自然の力に呆然としたものです。

 復旧に向けた動きでは、一時自宅待機していましたが、平成23年3月23日から、漂流物や沈下物などの障害物の撤去作業に取り掛かりました。その初期撤去作業は、4月中旬までに目処が付きました。

 又、陸上に乗り上がってしまった船の撤去についても他社さんの支援に従事し、5月中旬頃には、ようやく船の出入りができるようになりました。

 小名浜港中心の復旧作業でしたが、江名、中之作、沼ノ内、四倉、久之浜のいわき市の各港の啓開作業、岸壁までの掃除作業について従事しました。漁網を始めとする様々な産業廃棄物の撤去や掃除は思いの外難航し、その作業は秋口まで続いた事を覚えています。

東日本大震災時の小名浜港の様子

 山木工業(株)の小名浜工事事務所のメイン工事である港湾工事にあっては、平成23年度末からようやく復旧工事に向かえたというのが実情です。我々施工業者は、発注者である福島県やいわき市の指示を仰ぐわけですが、その間の政治・行政の皆様のご努力は本当に頭の下がる思いです。この紙面をお借りして、そのご努力に敬意を表させていただきます。

 一つの復旧作業が始まると、休日も返上して施工業務に励みました。海の中なので、明確に認識できるように見えないのですが、陸上同様に破壊されていたのです。

この災害復旧工事は、震災前の原型への復旧までに3~4年はかかったのではないかというのが、私たちの実感です。これまでの間、幸いにも無事故で仕事が進んでまいりましたが、今後も、復旧・復興の使命を果たすために、無事故であるよう強く配慮してまいります。

 震災からの学びは多々ありました。よく言われるように、災害は忘れた頃にやってくるもので、大丈夫だろうという思い込みが、本当に恐ろしいと感じました。体験値の無さ、どうしていいか分からずに、闇の中を走ったことが本当の恐ろしさだった気がします。そうした意味では、この出来事を確実に後世に伝えていくことが大切なのだろうと感じております。

 これまでの復旧にあたっては、当地外の方より、あたたかい励ましのお言葉などを頂戴し、感謝に耐えません。当社としての使命である、社会インフラを復旧・復興させることに全力を尽くしてまいる所存です。人間の持つ偉大なる可能性を信じながら、今後も業務に邁進していくことを誓い、5年を経過しての足取り報告といたします。

小名浜工事事務所 所長・永山 博昭(平成28年3月11日)

東日本大震災時の小名浜港の様子

2016年3月11日

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